ラペットとお揃い、18世紀のブリュッセルレースのボーダー
L-98-1のブリュッセルレースのラペットと一緒に出てきたラペットとお揃いのレースです。ラペットはキャップクラウンの下側にリボンのように垂らして使う服飾アイテム、ラペットと同じ柄で、柄が上向きになっていることから、こちらはキャップクラウンの上側を飾っていたレースだと思われます。
受胎告知に由来するポット(バスケット)にお花が生けられたPotten
Kant
(ポテンカント)と呼ばれる模様、他にも様々なお花が咲き乱れ、果物(ザクロ?)が表現された百花繚乱の趣です。上側の裾部分には繊細な雪柄の細工、透か
しの細工部分には、何か実ものの植物模様や小花が散っており、極小のピコットの付いたバーでつなげられています。その周りには羽根を模した模様も。この時
代らしく具体的な模様ではありませんが、それがかえって当時の人々が何を表現しようとしたのか想像力を掻き立てられます。
透けるほど薄いトワル(生地)からも、この時代ならではの非常に細い糸で織られている事が分かります。約300年前の当時、こうした繊細なレースを織るこ
とが出来る優秀なレース職人がいたことはもちろんですが、そのレースに使うための極細の糸を撚ることが出来る職人も存在したということでしょう。(当時、
レース糸に使われていた麻の品種は、その後絶滅してしまったため、現在では存在しません。)
ボーダーの両端はカットされた切りっぱなしではなく、綺麗に始末されています。僅かにしみがあるものの、レース本体は良好な状態です。お揃いのL-98-1のブリュッセルレースのラペットと一緒にお持ちいただくのも、額装するのもおすすめです。18世紀のレースは非常に貴重になってきています。19世紀よりも前のレースがお好きな方にはおすすめの、古いレース特有の味わい深いレースです。
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