L-118-5
ドレスデンワーク アンガジャント
 
 















「マリー・サレの肖像」(1741年)ラ・トゥール
カルースト・グルベンキアン美術館所蔵


年代:ドイツ18世紀後期
材質:コットンもしくはリネン
SIZE:幅 8.5cm  長さ 100cm
幅 8cm  長さ 102cm

ペア¥132,000
(¥120,000)
ドレスデン発祥、究極のドロンワーク、
ドレスデンワークのアンガジャント

ドレスデンワークは16〜17世紀、現在のドイツのザクセン州、旧ザ クセン王国の首都ドレスデンを発祥とするホワイトワークの一種です。麻製のローン、もしくはコットン製のモスリンの薄い生地に、植物模様のサテンステッチ、チェーンステッチなどの刺繍、極繊細なドロンワークを施し、精緻な模様を表現した刺繍技法です。ドレスデンワークは、ドレスデンが発祥のホワイトワークですが、後にヨーロッパ全土で作られ、同じくスコットランドのエイシャーで作られたホワイトワーク、エイシャーワークに大きな影響を与えたとされています。(こちらのL-107-17エシャーワーク洗礼式用ベビードレスをご参照下さい。)
18世紀後半から19世紀前半に流行したフィシュー(肩掛け)やアンガジャント(袖飾り)によく使われたことが当時の肖像画などからも分かります。 1741年に描かれたこの肖像画では、アンガジャントにドレスデンワークらしいレースがあしらわれています。

こちらは、イギリスの著名なホニトンレース研究者で、ダーティントン芸術大学、オックスフォード大学を構成するエクセター・カレッジで長年教鞭をとっていたエルシー・ラクストン(Member of British Empire 大英帝国勲章受章者で、日本ではタティングレースの第一人者として有名な聖光院有彩先生の師でもあります。)のレースコレクションだったアイテム。(イギリス王室に伝わるホニトンレースを紹介したラクストン女史と聖光院(福山)有彩先生の共著
“ROYAL HONITON LACE”はエンジェルコレクションの店頭でもご覧いただけます。)

極めて薄いモスリンにドレスデンワークが細工されたアンガジャント、1750年頃から1780年頃のものと思われるドレスの袖飾りです。インド更紗を思わせるお花のモチーフが刺繍され、お花のモチーフも、その周囲の空間も、びっしり埋めた緻密なドロンワークは、生地の糸目を数えて引き抜いたり、抜いた糸でくったりする緻密な仕事によるものです。そのパターンは何種類にもおよび、あまりの細かさ、パターンの細工の正確さは、ルーペで眺めると感動的でもあります。

スカラップ状になった縁は巻き込みで美しく始末されていて、極小のピコットまで施されています。是非ルーペを片手に実物をじっくりご覧いただきたいアイテムです。この時代のレースとしては大変良好な状態です。

18世紀のレースは非常に貴重になってきています。19世紀よりも前のレースがお好きな方にはおすすめの、古いレース特有の味わい深いレースです。ご希望の方には額装も承りますのでお気軽にご相談下さい。

商品についてのご質問等は、お気軽に
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