大振りで豪華、
薔薇模様のポワン・ド・ローズの婚礼用ハンカチ

19世紀のベルギーを代表するニードルポイントレース、ポワン・ド・ ガーズ。びっしりと細工された密度のある細工が豪華で美しい婚礼用のハンカチです。ハンカチの縁には花びらがニードルの透かしの細工になった薔薇模様。その内側には古来からヨーロッパで女性の「豊穣」を象徴するダイヤ形の模様が連なり、さらにレースの中央には曲線のリボン状の細工に薔薇のスプレイ模様。リボン状の細工の内側は可愛い小花模様が連なっています。ネット部分の繊細なドット模様も愛らしくて印象的、ネットの細かさにも注目です。

ハンカチの中央の生地部分は薄いローン地で、周囲のレースに比べると非常に小さなサイズ。生地の形とその周囲のお花とロココ模様の細工もエレガント。繊細でたっぷりとしたレースの分量で、ハンドによるネットの細工も 非常に細やかで緻密、大振りで豪華な婚礼用のハンカチです。

当時、こうしたハンカチはいわゆる手に持つアクセサリー。貴族や大ブルジョワなど限られた女性のためのもの、婚礼のために誂えられたと思われる大変贅沢で美しいハンカチです。繊細でデリケートな品なので、出来ることなら、是非実際にご覧いただきたいアイテムです。ネットに僅かなホールはあるものの大変良好な状態です。

ポワン・ド・ガーズは、レースのデザインを考え、その下絵（レースの下絵は濃いブルーや黒の紙に白い絵の具で描かれます。）を描く下絵師と、レース工の分業制。それぞれの技が相まって生まれた貴重な産物です。

こちらは既に額装してあるため、普段から絵のように飾ってお楽しみいただくことが出来ます。

※ポワン・ド・ガーズ(ニードルポイントレース）についてはこちらをご参照ください。

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