優しい丸みを帯びたフォルム、ダイヤのマーキーズリング
一段高くなった中央に縦にオールドヨーロピアンカットダイヤ大小3石、その周囲を12石のローズカットダイヤで取り囲んだ、丸みを帯びた優しいフォルムのマーキーズリングです。ベゼルの両脇にも1石ずつシャンクにローズカットダイヤがセットされています。すべての石は裏側がオープンになったオープンセッティング、爪の爪の間に僅かな空間があり、そこから裏側に光りが回る仕組みになっています。特に中央の一番大きなオールドヨーロピアンカットダイヤの輝きが強いのですが、どのダイヤも動きと共にきらきらと美しく輝きます。
シャンクの後ろ側にフランス、もしくは近隣の国からの輸入品
、製造国が不明な「18K」を示す「ふくろう」の刻印と、同じくフランス植民地、輸入品
、もしくは製造国が不明な「プラチナ」を示す「仮面」の刻印がありますが(仮面の刻印は1912年に制定され、1913年から1926年まで使用されました。)、こちらはベゼルのダイヤのセッティングなど、フランスの特徴が感じられるリングなので、後の時代、再コントロールの際に押されたものと思われます。
マーキーズリングはその名の通り、「侯爵夫人」の意。フランス国王ルイ
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世の寵姫だったポンパドゥール侯爵夫人に由来しています。こちらは丸みのあるアーモンド形がチャーミング、手の小さい方にお似合いのリングです。
ベゼルを支えるシャンクの根元にはローズカットダイヤがセットされたフランスらしいリングです。アンティークリングとしては、比較的地金がたっぷりと使われているリングで、重厚感があります。今回はイギリス製のマーキーズリングも入荷しております。こちらのフランス製のマーキーズリングと見比べていただくのも興味深いと思います。
オールドヨーロピアンカットは、現代のブリリアントカットの原型ともいえるカットですが、トップのテーブル面が小さく、クラウン部に厚みがあり、尖端の
キューレットがカットしてある点が特徴です。そのため、現代のブリリアントカットがテーブル面に光を集めて均一に輝くのとは違い、カット面のひとつひとつ
に輝きが宿り、石全体がキラキラと煌めく印象があります。
ローズカットダイヤは蝋燭の灯りしかなかった古い時代特有のカットで、三角形のファセットが特徴。蝋燭の暗い光源でも美しく光るよう、底面がフラットで「薔薇の蕾」のように盛り上がった形のため「ローズカット」と呼ばれました。現代のブリリアントカットとはまったく違った渋いきらめきが魅力です。また、ダイヤがふんだんに産出されなかった時代、ブリリアントカットなどに比べて厚みを必要としなかった点も大きな特徴となっています。
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