写実的なスミレの表現が美しい、繊細なギョシェエナメルのケース
シルバーの地金に当時の最新発明だった旋盤でびっしり彫刻されたエンジンターンのごく繊細で複雑な放射状の地模様。その上から透明感のあるホワイトと縁に淡いパープルのエナメルをかけたギョシェエナメルで、ホワイトとパープルの際にはゴールドの細工が。ふたの縁はブラックのエナメルでトリミングされています。ふたの中央には、写実的で美しい紫のスミレが手描きされています。さらにスミレの右下には、“MR”のペインターのサインも書かれています。わざわざのサインが入っていることから、名工として認知されていたペインターの手によるものだと思われます。側面にもエンジンターンによる繊細な波形の彫刻が。また、底部分も、同様に放射状に彫刻されています。
エナメルのガラス質の冷たさと、艶やかでしっとりとした質感が魅力的。本体、ふたの内側は、中に入れた物が酸化しないよう、シルバーにゴールドを張ったヴェルメイユ。当時の貴婦人に由来する美しいエナメルアイテムです。ふたの裏側にミラーが付けられているので、パウダーケースとしてコンパクトのように使用したとも考えられますし、気付け薬入れとして使われたとも考えられます。リングやピアスなどを入れるジュエリーボックス、
小物入れとしてお使いいただくのもおすすめです。コレクションとしてドレッシングテーブルに置いて飾っていただくのもおすすめです。
ケースの内側にレジスターナンバーと思われる「339」の刻印とフランスのシルバーを表すボア(猪)の刻印があるため、原産国はフランスと思われます。ミラーにごくうっすらと曇りがありますが、大変良好な状態です。
※ギョシェエナメルについてはこちらをご参照ください。
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