L-84-5

ポワン・ド・フランス 襟

 

 

 


年代:フランス製1700年頃
材質:リネン
SIZE:W 38cm×H 22cm

SOLD

製品になった珍しいポワン・ドフランスのアイテム

17世紀中頃、イタリアのレースは、プント・イン・アリアからグロ・ポワン と呼ばれる立体的なヴェネチアンレースへと発展しました。同じ頃、ルイ14世の宰相コルベールは、フランスでも人気だったイタリアのレースに対抗するた め、王立レース製造所を創設し、今までにないまったく新しいレース、ポワン・ド・フランス(「フランスのレース」の意)を作らせることを始めました。

元々は、グロ・ポワンのコピーから始まったこの新しいレースは、グロ・ポ ワンから厚みのあるレリーフを取り除き、細かいピコットや、緻密なボタンホールステッチからなる六角形のグランドに整然とモチーフを並べ、フランスの繊細 な美意識を表現した女性的な雰囲気を持つレースとなりました。

このレースは非常に成功をおさめ、ついには近隣のベルギーやイタリアから このレースを模倣されるまでに至ったのですが、他の国々では既に追いつくことは出来ませんでした。そして、このポワン・ド・フランスこそが、後の時代、ポ ワン・ダルジャンタン(アルジャンタン)、ポワン・ダランソン(アランソン)やポワン・ド・スダンなどのフランスレースへと発展していく基となったので す。

この襟は、その六角形のグランド、密度の高い細工からポワン・ド・フラン スの雰囲気をお楽しみいただけるレースです。フランスの創生期のレースの魅力が十分感じられ、よくよくルーペで確認すると、現代では考えられないほど細い 糸で、小さなピコットの付いたグランドがすべてボタンホールステッチで成形されていることが分かり、当時の職人の気が遠くなるような仕事ぶりに感動してし まいます。出来ることなら、是非店頭でルーペでご覧いただきたいレースです。

こうした古いレースが出てくることは非常に稀有。「ひとつポワン・ド・フ ランスが欲しかった。」という方や、19世紀よりも前のレースがお好きな方にはおすすめ。襟という「製品」である点もポイントです。古いレース特有の味わ い深いレースです。昨今、この年代のレースを見つけるのは非常に難しくなっています。僅かに糸の切れている箇所はあるものの、この時代のレースとしては大 変良好な状態です。ご希望の方には額装も承りますのでお気軽にご相談下さい。

商品についてのご質問等は、お気軽に
メール・電話・FAXにてお問い合わせください。ホームページに掲載以外の画像もご希望に応じて送らせて頂きます。 

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