高貴な夏の子供服、ピケのケープ

　

大きな襟が特徴的、しっかりした畝織りの コットンピケにたっぷりしたレースのフリルを飾った豪華なケープです。白一色の上品な子供服は、まるで当時のファッションプレートやトレードカードから飛 び出してきたよう、夏の子供服の定番でもありました。きっとブルジョワ、もしくは貴族の子供などの良家の子女のために作られたものに違いありません。

すべて手縫いによる上質な仕上げ。（当時既にミシンはありましたが、ミシンで縫ったものよりも人間が手で縫ったものの方が、仕上がりはずっと綺麗でし た。）細かなカットワークがふんだんに施された巾広のホワイトワークのレースフリルがケープの縁を飾り、襟やケープ本体には同じ模様のレースボーダーがは め込まれています。襟元は丸みのあるマザーオブパールボタン3個で留めるようになっています。

生地やレースをたっぷり使った真っ白なこのケープは、当時としては大変贅沢な子供服だったと思われ、実際に子供がこれを着た姿はさぞ愛らしく可憐だったことでしょう。現代でも十分着用していただける大変良好な状態です。

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