紅茶のアール・グレイ、
グレイ伯爵家にまつわるホニトンレースの襟
紅茶のアール・グレイはお好きですか?こちらは、紅茶のアール・グレイと縁の深い第2代グレイ伯爵チャールズの妻エリザベス・グレイ(1776-1861)が所有していたとされるレースです。紅茶のアール・グレイの起源については様々な説がありますが、グレイ家によると、当時、ノーサンバーランドにあるグレイ家の邸宅、ハウイック・ホールの水質に合わせて、中国の官僚が第2代グレイ伯爵のために特別にブレンドしたもので、特にベルガモットを使って伯爵家の地元の水に含まれる石灰分を中和したとされています。その後、グレイ伯爵夫人エリザベスがロンドンの社交界のホステスとしてこの紅茶を振る舞い、大変好評を得たとか。現代でもあまりにも有名な紅茶のひとつです。
イギリスを代表するボビンレース、ホニトンレースはイギリスのデボンシャーの街ホニトンで作られました。元々、ホニトンのレースメーカーがブリュッセルでデュシェスレースのレースメーカーから学んだということもあり、両者のレースは非常に似通っています。1840年にヴィクトリア女王が、それまでの王室の伝統のウェディングスタイルだった宝石や金糸銀糸の豪華な刺繍を施した式服のかわりに、ホニトンレースをあしらった真っ白なイギリス製のシルクドレス、同じくホニトンレースで出来たヴェールを身に着けたことから、ホニトンレースは一躍有名になりました。そのクオリティに感動した女王は続けて第一子であるヴィクトリア王女のために洗礼式用のベビードレスを注文し、それは現在のイギリス王室にも伝わっています。
ホニトンレースはベルギーのデュシェスレースをお手本にしたレースだけにデュシェスレースととてもよく似ていますが、輪郭線のはっきりしたデュシェスに比べ、フラットな印象で、同じ薔薇模様にしても華やかなデュシェスに比べると素朴で愛らしい雰囲気が感じられます。
薔薇のお花のスプレイ模様が点々と細工されたホニトンレースの襟です。素朴なレースが多い印象のホニトンレースですが、こちらは大輪の薔薇模様が珍しく豪華で華やかな雰囲気。お花のパーツとパーツをつなぐピコットの付いたバーは非常に繊細です。縁飾りの立体的な小花模様も可憐です。
何より珍しいのは、日本の伝統的な吉祥模様「青海波」を思わせる半円形の波文様のグランドです。波のような、鱗のような文様のひとつひとつの中央にドット模様が細工されています。当時、伯爵夫人のために制作された豪華なホニトンレースで、伯爵夫人自身が身に着けたと考えられる美しいレースです。大変良好な状態です。(こちらの襟には、英文による簡単な資料が付属しています。)
普段から絵のように飾ってお楽しみいただけるため、額装もおすすめ。ご希望の方には額装も承りますのでお気軽にご相談下さい。
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