L-119-9
アイリッシュクロシェ 襟
 
 

















年代:フランス19世紀後期
材質:リネン
SIZE:W 49cm×H 45cm

38,500
(¥35,000)
様々な立体的な植物モチーフ、
重厚感のあるアイリッシュクロシェの襟

様々な立体的な植物モチーフが編み込まれた大変手の込んだアイリッシュクロシェのかぎ針編みの襟です。透かしになったお花模様、その上に付けられたピコットの付いた円形のブロッド(糸の束)の細工がヴェネチアンレースのレリーフを思わせます。また、お花の花芯にも糸で出来たパールが付けられていて、立体的な仕上がりになっています。

本来アイリッシュクロシェによく見られある薔薇とクローバーなどとは違った
複雑な植物モチーフで、グランドにもびっしりピコットが付けられています。細い糸で編まれた重厚感のあるレースで、縁にもピコットの付いた二重の半円形のパーツが連なっていて、かぎ針のレースとしては非常に繊細な作りです。

実際に身に着けることが出来る大変良好です。手洗いでしたらお洗濯も可能な、実用的なレースです。

こうしたアイリッシュクロシェの編み方を考案したのはイギリス在住だった手芸家リエゴです。Mademoiselle Eleonore Riego de la Branchardiereが正式名で、アイルランド人の母と亡命スペイン系フランス貴族の父の間に生まれました。(本人はマドモアゼル・リエゴと呼ばれるのを好んだという記述を見つけましたので、本人の中ではフランス貴族の血にプライドを持っていたのでしょう。)若い頃から手芸に長けていたリエゴは18歳でかぎ針編みのパターンブックを出版し、生涯手芸に関する72冊の本を出版しました。また、彼女が出版したアイリッシュクロシェのパターンブックは、1845年から1852年に渡ったアイルランドの大飢饉の折、多くのアイルランドの人々を飢饉から救う手助けになりました。

1851年、彼女は第一回ロンドン万国博覧会に参加し、スペインのレースやその他の高価なニードルレースを絶妙に模倣したかぎ針編みで金賞を受賞しました。1855年、1862年、1872年の万博でも賞を受賞しています。そして、19世紀半ばには、結び目のない、ピコットの部分を編みつなぐ現代の技法に近いタティングレースを考案し、それにより、より多くの女性がタティングレースを作るきっかけになりました。また、ヴィクトリア女王の母ケント公爵夫人などロイヤルファミリーの御用手芸家としても活躍しました。1887年、リエゴは59歳の生涯を閉じました。

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