可憐な小花のガーランド模様、革命前のフランスのニードルレース
                     
                     隣町のアランソンと同様に、1665年に王立レース製作所が置かれレースの街として知られていたアルジャンタンで作られたニードルポイントレース、アルジャンタンレースです。元々アランソンよりもアルジャンタンの発祥の方が古いとされ、そのいちめんにブランケットステッチ(ボタンホールステッチ)を施したアルジャンタンのグランドを簡略化したものがアランソンといわれています。
                     
                     こちらはグランドいちめんにブランケットステッチを施したアルジャンタングランドで、中央に小花のガーランドが連なる可憐な模様、フランス革命直前のアルジャンタンレースです。その可憐で控えめな模様は、当時、フランスで流行していた思想「自然への回帰」を思わせます。
                     
                     ブランケットステッチが施された繊細なアルジャンタングランドの気の遠くなるような緻密な仕事にも感心しますが(肉眼で見ただけでは、このグランドにステッチが施されているとはまったく分からないほど繊細です。)、このお花の可憐な模様にも心惹かれるレースです。また、裾を飾るニードルの透かしの細工は三種類、その二種類には極小ピコットが施されていて、是非ルーペでご覧いただきたいです。
                     
                     グランドに僅かな補修のあとが見られますが、この時代のレースとしては大変良好な状態です。
                     
                     18世紀のレースは非常に貴重になってきています。19世紀よりも前のレースがお好きな方にはおすすめの、古いレース特有の味わい深いレースです。ご希望の方には額装も承りますのでお気軽にご相談下さい。
                     
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