L-118-8
ホニトンレース ラペット
 

 












年代:イギリス製19世紀後期
材質:リネン
SIZE:W 40cm×H 46cm(襟の形に折ったサイズ)

85,800
(¥78,000)
可憐な薔薇模様、ホニトンレースのラペット

イギリスを代表するボビンレース、ホニトンレースはイギリスのデボンシャーの街ホニトンで作られました。元々、ホニトンのレースメーカーがブリュッセルでデュシェスレースのレースメーカーから学んだということもあり、両者のレースは非常に似通っています。1840年にヴィクトリア女王が、それまでの王室の伝統のウェディングスタイルだった宝石や金糸銀糸の豪華な刺繍を施した式服のかわりに、ホニトンレースをあしらった真っ白なイギリス製のシルクドレス、同じくホニトンレースで出来たヴェールを身に着けたことから、ホニトンレースは一躍有名になりました。そのクオリティに感動した女王は続けて第一子であるヴィクトリア王女のために洗礼式用のベビードレスを注文し、それは現在のイギリス王室にも伝わっています。

ホニトンレースはベルギーのデュシェスレースをお手本にしたレースだけにデュシェスレースととてもよく似ていますが、輪郭線のはっきりしたデュシェスに比べ、フラットな印象で、同じ薔薇模様にしても華やかなデュシェスに比べると素朴で愛らしい雰囲気が感じられます。

こちらの襟は、イギリスの著名なホニトンレース研究者で、ダーティントン芸術大学、オックスフォード大学を構成するエクセター・カレッジで長年教鞭をとっていたエルシー・ラクストン(Member of British Empire 大英帝国勲章受章者で、日本ではタティングレースの第一人者として有名な聖光院有彩先生の師でもあります。)のホニトンレースのコレクション。(イギリス王室に伝わるホニトンレースを紹介したラクストン女史と聖光院(福山)有彩先生の共著
“ROYAL HONITON LACE”はエンジェルコレクションの店頭でもご覧いただけます。)

ラペットは17世紀末に登場する髪飾りの一種で、結った髪から首筋をひらひら飾るエレガントなアクセサリーです。当時の肖像画(
「皇帝フランツ一世、女帝 マリア・テレジアとその子供達」部分1756年)などでもその使われ方を確認することが出来ます。フランスではバルブ(髭)と呼ばれ、17世紀に登場した 際には二本に別れたものでしたが、年代と共に形が変化し、19世紀には一本につながった形が主流となりました。現代では廃れてしまった女性のアクセサリーのひとつです。

イギリスらしい丸みを帯びたフォルムの薔薇。「豊穣」を表す薔薇と、愛らしいスミレ(それともシャムロック?)、小花模様がいちめんに細工された可憐な雰囲気のラペットです。この可憐な雰囲気から若い女性でしょか、当時どのような女性が身に着けていたのか想像が広がります。

ラペット両側には薔薇模様が連なっていてエレガント。薔薇や他のお花の花芯部分には、極小のleafやtallyの透かしの細工が施されています。模様と模様とつなぐバー、ラペットの周囲には、極小のピコットが精緻に付けられていて、隅々まで細やかな細工が施されています

当時の貴婦人に由来するイギリスらしい雰囲気のラペットです。タイなどとして実用も可能、19世紀のイギリスレースをお楽しみいただける大変良好な状態のアイテムです。

普段から絵のように飾ってお楽しみいただけるため、額装もおすすめ。ご希望の方には額装も承りますのでお気軽にご相談下さい。

商品についてのご質問等は、お気軽に
メール・電話・FAXにてお問い合わせください。ホームページに掲載以外の画像もご希望に応じて送らせて頂きます。

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