インド更紗由来の百花繚乱
                     モチーフチューリップやザクロ模様が特徴のブリュッセルレースの襟
                     
                     東インド会社を通じてヨーロッパに流入し、ヨーロッパで流行したインド更紗由来と思われるエキゾチックな植物模様が特徴のブリュッセルレースの襟です。大振りで豪華、どのようなドレスに付けられていたのか想像が膨らみます。
                     
                     百花繚乱のお花模様、様々なお花模様が楽しい18世紀のブリュッセルレースの襟です。前側の端には、それぞれ「豊穣」の印、ザクロ模様。ザクロのデザインと細工は、イギリスのヴィクトリア&アルバートミュージアムの収蔵品裾飾りと非常によく似ています。またチュ-リップのデザインは、同じくV&Aのキャップクラウンとそっくりで、この時代に流行した模様であることが分かります。また、シュロを思わせる模様やペイズリーを思わせる葉っぱ模様はインド更紗縁の模様。リボン結びを思わせる模様がチャーミングです。
                     
                     トワルは薄く、それぞれのお花模様は透け感があります。後ろ側の中央のペイズリーを思わせる葉っぱ模様の内側にはファイブホールグランドで埋められています。模様と模様はドロシェルグランドでつながれています。
                     
                     ヨーロッパでは、こうしたレースは財産のひとつとみなされ、代々一族の女性達が受け継いでいくことが常でした。300年近い経年変化のため、グランドに傷みや補修のあとがあり、完璧な状態ではありませんが、その時代らしさを感じていただけるレースです。また、この時代のレースとしては、ボーダーではなく製品になっているアイテムは比較的珍しいと思います。
                     
                     この時代の上質なレースが巡り会うことは、21世紀の現代では非常に稀です。19世紀よりも前のレースがお好きな方にはおすすめ、古いレース特有の味わい深いレースです。ご希望の方には額装も承りますのでお気軽にご相談下さい。
                     
                     商品についてのご質問等は、お気軽にメール・電話・FAXにてお問い合わせください。ホームページに掲載以外の画像もご希望に応じて送らせて頂きます。