インド更紗由来のモチーフが興味深いブリュッセルレースのボーダー
東インド会社を通じてヨーロッパに流入し、ヨーロッパで流行したインド更紗由来と思われるエキゾチックな植物模様が特徴のブリュッセルレースのボーダーです。極小のピコットが細工されたグランド、透け感のあるトワル(生地)からも、この時代ならではの非常に細い糸で織られている事が分かります。
棕櫚や扇芭蕉を思わせるエキゾチックな植物模様、アダンの実に見えるような実ものやチューロップを思わせるお花の模様も見られます。(チューリップはトルコが原産国)ベルギーで作られたにもかかわらず、南国を思わせるインド更紗由来のモチーフが興味深いレースです。それぞれのモチーフには様々な極小の透かしの細工が施されています。
古いレース特有のパターンの繰り返しではない模様で、模様と模様とつなぐグランドには施されたピコットも極小、この時代らしい、味わい深いレースです。こちらは、右側のみ切りっぱなしではない、端が始末された状態のボーダーです。
ヨーロッパでは、こうしたレースは財産のひとつとみなされ、代々一族の女性達が受け継いでいくことが常でした。17世紀末から18世紀初頭の、300年以上前の非常に繊細な作りにもかかわらず、傷みのない大変良好な状態です。
この時代の上質なレースが巡り会うことは、21世紀の現代では非常に稀です。19世紀よりも前のレースがお好きな方にはおすすめ、古いレース特有の味わい深いレースです。ご希望の方には額装も承りますのでお気軽にご相談下さい。
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