L-114-1
スタンプワーク ハンカチ

 













 


年代:イギリス製19世紀後期
材質:リネン・シルク(レース)
SIZE:W 49cm×H 49.5cm
198,000
(¥180,000)
イギリスらしい立体的なスタンプワーク
刺繍技法のハンカチ

スタンプワークはレイズドワークとも言われ、17世紀のイギリスで流行した立体的な刺繍です。この時期以前は、このような浮き彫りの刺繍技術の使用は主に宗教的な衣装や神聖な品物にのみ用いられ、聖書や神話の場面を、厚手の植物、動物、鳥などを高浮き彫りで表現するのが特徴でした。17世紀には、この刺繍技術は単に「浮き彫り」または「エンボス加工の刺繍」と呼ばれ、スタンプワークと呼ばれるようになったのは19世紀末頃からです。イギリスでは、かつて子供の教育の一環として、スタンプワークを教えることが一般的で、ヴィクトリア&アルバートミュージアムなどの美術館では、そうした子供達のスタンプワークで飾られた箱を見ることが出来ます。イギリスの歴史的な技法のひとつといえるのではないでしょうか。

リボンを結わえた立体的なお花のブーケに蝶々のモチーフも。百合やパンジー、デイジーなどのお花が白糸と黒糸で写実的に表現されています。ブーケの口の部分は開いていて、中に何か入れることも…。(香水を含ませたコットンとか?)トップの小さなお花4輪はハンカチの生地に刺繍されていますが、それ以外はどのお花も他の生地に刺繍されたものが、このハンカチに付けられていて、花びらがひらひらしています。小さなパールの細工で作られたパーツが付けられた可愛い蝶々も、同じく羽がひらひら動く仕組みになっています。

このスタンプワークは、ニードルポイントレースを思わせる質感で、浮き彫りのあるディテールが特徴。平面的なステッチでは表現出来ない立体的な仕上がりが特徴です。また、その植物モチーフは、イギリスらしい素朴で愛らしい雰囲気が感じられます。パンジーの花びらには、小さく黒糸で“A A”のイニシャルが刺繍されています。

ハンカチの周囲は、滑らかな風合いのシルク製広巾のバックスポイントのボビンレースが付けられていて、いっそう豪華です。バックスポイントはイギリスのバッキンガムシャーが発祥のボビンレースで、花柄と幾何学模様などが、リネンやシルクで織られました。フランスのリールとも似ているため、イングリッシュルールと呼ばれることもあります。

この豪華さからいっても婚礼用のハンカチだと思われますが、こうしたスタンプワークのハンカチを目にしたのは今回が初めて。スタンプワーク自体もたぶん初めてだと思います。非常に珍しく、イギリスらしいテイストの刺繍技法のハンカチです。

生地とレースの部分にごく薄いしみがありますが、その他は大変良好な状態です。

普段から絵のように飾ってお楽しみいただけるため、額装もおすすめ。ご希望の方には額装も承りますのでお気軽にご相談下さい。

商品についてのご質問等は、お気軽に
メール・電話・FAXにてお問い合わせください。ホームページに掲載以外の画像もご希望に応じて送らせて頂きます。 

BACK
HOME