ふっくらした立体的な刺繍、ホワイトワークの侯爵夫人のハンカチ

薄いローン地に、“L”と“P？”のイニシャルにお花模様をあしらい、侯爵の王冠を掲げた繊細なモノグラム刺繍。ハンカチの周囲に、ぐるりと呉服の流水模様を思わせる文様とお花模様を組み合わせた刺繍、星柄が刺繍されています。その刺繍の模様は、ハンカチのサイズに世界を閉じ込めたようにも思えます。

王冠の刺繍とお花と葉っぱ模様、縁飾りの刺繍は、ふっくらと立体的で、下仕事をした上から緻密なサテンステッチが施され、非常にシャープな仕事振りです。また、流水模様にも、はっきりしたドットの刺繍が精緻に連なっています。お花の花芯部分には、ニードルによる様々な透かしの細工が。ひとつひとつルーペで眺めるのも代海深いです。

当時、こうしたハンカチはいわゆる手に持つアクセサリー。高貴な女性のためのもの、婚礼のために誂えられたと思われるハンカチです。

王冠やイニシャルの細い線をサテンステッチで表現したモノグラム刺繍も超絶技巧。出来る事なら、是非、実際にご覧いただきたいハンカチです。この時代にしかあり得ない、手仕事の粋が凝縮されたハンカチです。経年変化により、生地の中央にややたるみがありますが、大変良好な状態です。

絵のように飾っていただけるため、額装がおすすめです。ご希望の方には額装も承りますのでお気軽にお問い合せ下さい。

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