それは「ヴェネチアンレース」という名のベルギーレースの豪華な襟

こちらは1900年頃のベルギーのニードルレース、「ポワン・ド・ヴニーズ（フランス語で「ヴェネチアンレース」の意）」の大変豪華な大振りの襟です。名前は「ポワン・ド・ヴニーズ」ですが、お花模様の花芯部分の立体的なパールの細工やハンドによるネットの細工、お花や葉っぱの表現は同じくベルギーのポワン・ド・ガーズにそっくり。立体的なブロッド（糸の束）による、模様を取り巻くアウトラインや、模様と模様をつなぐブランケットステッチで覆われたブリッド（バーの部分）は、17世紀後期もしくは18世紀前期に本家のヴェネチアで作られたヴェネチアンレースを思わせます。また、透かしの細工は何種類にも及び、見ていて飽きることがありません。

こちらは、そうした数々の細工を駆使し、様々な花々が咲き誇ったような、百花繚乱の独創的な模様、唐草模様を思わせる華麗なレースです。立体的模様のアウトラインの細工やブランケットステッチで覆われたブリッド、何種類もの透かしのフィリングなど、どれも繊細な細工で目を奪われます。

手に持つと、ずっしりと糸の重さを感じることの出来るレースです。そのような点からも、この襟がいかに密度の高い細工であるかかが良く分ります。当時のベルギーのレース職人の「昔のヴェネチアンレースに負けないほどのレースを！」という心意気が感じられるレースです。

一度も水に浸かっていないと思われる大変良好な状態です。実用にもコレクションにもおすすめ、ブローチなどで留めていただき、実際に身に着けることも出来ます。ご希望の方には額装も承りますのでお気軽にご相談下さい。

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