L-108-44
ヴェネチアンレース(ポワン・ド・ヴニーズ・プラ) キャップクラウン
 
 








年代:イタリア製17世紀後期
材質:リネン
SIZE:W 32cm×H30cm

132,000
(¥120,000)

繊細でフラットな印象のヴェネチアンレース
ポワン・ド・ヴニーズ・プラのキャップクラウン

15世紀末から16世紀初頭にイタリアのヴェネチアでニードルポイントレースが考案されました。17世紀になるとプント・イン・アリア(空中レース)が発明され、その後プント・イン・アリアからグロ・ポワンと呼ばれる立体的なレリーフを持つヴェネチアンレースへと発展しました。17世紀中頃、最盛期を迎えたヴェネチアンレースは、ヴェネチア商人の手で北の貿易都市アントワープを経てパリ、ロンドンなどヨーロッパ中に広まりました。

このポワン・ド・ヴニーズ・プラのキャップクラウンは、
17世紀後期のヴェネチアンレース(ポワン・ド・ヴニーズ)で、立体的な大きなレリーフが特徴のごつごつしたグロ・ポワンなどに比べると、極めてフラットで緻密な作りが印象深いレースです。唐草、もしくは珊瑚を思わせる具体的ではない植物模様が想像力を掻き立てさせ、その植物模様の中に可憐な花模様を見つけることも出来ます。そのグランドには、どこか次の時代のポワン・ドフランスを予感させるものがあります。立体的なヴェネチアンレースの中では異質で、緻密さを感じさせるレースです。

信じられないほどの繊細な糸で作られたレースで、そのブリッド(つなぎ糸)に付けられた極小のピコットは限りなく繊細、ブリッド共々、すべてブランケットステッチで覆われています。周囲を飾るピコットの飾りも同様に非常に繊細なブランケットステッチで作られています。ルーペでじっと見入ると、300年前のヴェネチアに思いを馳せ、当時の人々の忍耐強さや、繊細な感性に、ただただ頭が下がる思いです。

僅かに糸の切れている箇所はあるものの、300年以上前のレースとは思えないほど大変良好な状態で、この時代の「製品」としては非常に良好なコンディションです。19世紀よりも前のレースがお好きな方にはおすすめの、古いレース特有の味わい深いレースです。ご希望の方には額装も承りますのでお気軽にご相談下さい。

商品についてのご質問等は、お気軽に
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