L-103-10

アングルテール 襟

 

 

 


年代:ベルギー製19世紀後期
材質:リネン
SIZE:W 60cm×H 62cm

SOLD

ボビンとニードルの混紡技法、大振りでゴージャスなアングルテールの襟

アングルテールは、正確には“Point d'Angleterre(ポワン・ダングルテール)”、フランス語で「イギリスレース」を意味するベルギー(ブリュッセル)製のレースです。これは当 時、イギリスが外国からのレースの輸入規制をしており、このレースの産地であるベルギーが「イギリスレース」と名付けることによって法の目をくぐってイギ リスで販売できるようにした(もしくはイギリスに税金を払うことなく輸出した。)、という歴史的背景があります。

また、このレースはフランス宮廷の貴婦人達にも愛され、ナポレオンの二番目の后であったマリー・ルイーズに至っては、自国のレースであるアランソンよりも ベルギー産のアングルテールを数多く所有したと伝えられています。アングルテールの細工はニードルポイントとボビンの混合技法で、お花などの具体的なモ チーフはデュシェスレースを思わせるボビンレースで出来ており、グランド(ネットの部分)は通常ポワン・ド・ガーズと同様で、これらをつなぎ合わせたもの がアングルテールです。

襟の縁にはお花模様や百合の紋章を思わせる模様、襟の内側にはマルタ十字を思わせる模様やロココ模様、何か宗教的な雰囲気が感じられるアングルテールの襟 です。この襟を注文した女性に何か縁のある模様だったのかもしれません。ボビンによる繊細なローズネットやタリなど様々な技法が駆使されていて、それらを ニードルのグランド(こちらは通常のポワン・ド・ガーズよりも手間のかかるアランソングランドです。)や小さなピコットが付けられたバーででつないだ混合 技法、大振りの豪華な襟です。ボビンで作られた部分だけでも見どころが多く、モチーフをつないだバーや大小のニードルのネットがさらに複雑な印象です。 19世紀のボビンとニードルの技法を組合せた非常にゴージャスな襟です。

実際に身に着けていただける大変良好な状態です。普段から絵のように飾ってお楽しみいただけるため、額装もおすすめ。ご希望の方には額装も承りますのでお気軽にご相談下さい。

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