鼈甲にゴールドやシルバー、マザーオブパールを象
眼したピクェの技法が出来たのは17世紀のこと。宗教革命の弾圧からフランスより逃れてきたユグノー教徒がその技術をイギリスにもたらしたと言われていま
す。ピクェは、鼈甲を暖め、熱いうちに表面を彫刻、象嵌し、冷却中に起こる収縮を利用して象眼を固定したと伝えられますが、その技術は継承されず、今と
なっては謎となっています。元々は、小箱などの工芸品の技法だったピクェですが、19世紀になりこのような装身具も作られるようになりました。
滑らかな鼈甲に象眼された薔薇や小花、どこか日本の蒔絵を思わせる細工で、帯留めを思わせます。鼈甲の透けた質感が独特、象眼の剥がれもなく良好な状態です。
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