上品な淡いブルーグリーンのシルクサテン、
フラワーバスケットの刺繍もラヴリーな貴婦人の服飾アイテム
フランスらしい上品な色合いの淡いブルーグリーン、光沢の美しいシルクサテ
ンで出来た優雅な刺繍のグローブケースです。ごく淡いブルーのシルクリボンの飾り三点がポイント。左右にフラワーバスケットの手刺繍、バスケットのハンド
ルには、ピンクのリボンと蝶々がハンドペイントされています。バスケット部分はメタル糸で刺繍され、独特の光沢と質感があります。
内側は淡い色合いの僅かにグリーンの色味のグレイのシルク地のキルティングになっています。三枚に折る形になっていて、表側と同じフラワーバスケットの刺
繍がしてある部分を左右から折って、手袋を収納する作りになっています。縁にはぐるりとシルク製のブレードが。シルクサテンの色合いも上品な、フラワーバ
スケットの刺繍もラヴリーな貴婦人の服飾小物です。
19世紀の淑女にとって帽子と同様、手袋は外出の必需品。衣装に合わせてキッドやシルク、レースなど、様々な手袋を持っていました。そんな手袋を収めるの
がこのようなエレガントなグローブケース。この細長い形状からいって、肱まで長い手袋を収めるための物だったと思われます。肱まで長い手袋といえば、夜の
正装ローブ・デコルテを身に着ける際にはめるもの。このグローブケースがそうした衣装を身に着ける階級の女性の持ち物だったことが分かります。
キルティングの部分、内側の刺繍部分にしみがありますが、折り畳むと隠れてしまう箇所です。その他は大変良好な状態です。
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