マザーオブパールの美しい質感、貴婦人のお洒落パッチケース

この手の中に入ってしまうほど小さなマザーオブパール製のボックスはつけぼ くろを入れるためのもの。つけぼくろは17世紀から18世紀かけてにヨーロッパで流行った流行のひとつで、その後も皮膚の白さをひきたてるものとして多く の女性に好まれたようです。ベルベットやサテンなどの黒絹を星形やハート形などに小さく切った遊び心のある形が好まれ、また、付ける場所によって意味を持 つなど、当時のお洒落のひとつとして楽しまれました。

厚みのあるマザーオブパールの質感が美しく、ふたには貴族を表す王冠の紋 章とイニシャル“V”の飾り文字、「1827年5月24日」を表す“24 MAY 27”の文字が彫刻、当時の貴婦人のお洒落を彩るアイテムです。わざわざ日付も入れられていることから、何かメモリアルな記念の品だったと思われます。特 にネジは切ってありませんが、ふたもきっちり閉まりますので、練り香水などを入れていただいても良いかもしれません。大変良好な状態です。

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