手のひらに乗るサイズ、オルモル製の小さなボックス
ふたの縁はツイスト細工、ガラスのはめられた内側は、コロタイプ印刷に手彩色とみられる18世紀の貴族の様子を描いた模様、側面はアラベスク模様、内側は濃いブルーのベルベット張り。手のひらにのってしまうほど小さなサイズのオルモル製ボックスです。
こうしたオルモル製のボックスにしては珍しく小さな愛らしいサイズ。ふたの貴族柄の模様はコロタイプ印刷によるものと思われ、コロタイプ印刷は、美術品の複製などにも用いられ、繊細な階調の美しさに特徴があります。こちらはコロタイプ印刷の上から更にごく淡いグリーンやグレイの手彩色が施されています。
ふたにはめられた貴族柄は18世紀の貴族の社交の様子(当時のパリの貴族は、昼間はテュイルリー公園やパレ・ロワイヤルで社交や優雅な散歩がルーティン。)が描かれていて、ボックスの内側は毛足のある濃いブルーのベルベット張りであることから、何かアクセサリー、もしくはボンボンなどを入れるためのボックスだったのかもしれません。(稀にパウダーボックスとして使われていたものを目にすることもあります。)
小さなサイズと貴族柄がエレガントなボックスです。こうしたブロンズに上質なゴールドメッキを施した技法は“ormolu(オルモル)”と呼ばれ、19世紀前期のアンピール様式の時代に黒檀などと組み合わされ一世を風靡しました。
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