生まれたばかりの子供の洗礼式の引き出物として用意されたチョコレートやドラジェのパッケージ、チョコレートボックスです。19世紀の昔からフランス人にとってチョコレートはポピュラーな贈答品のひとつ。洗礼式にも欠かせないアイテムでした。

銅版画による緻密な絵柄で、母親の艶やかな髪とそのヘアスタイルや豪華なドレス、すやすや眠る赤ちゃんの様子、足元で寝そべる犬（仔犬もいますね。）も、クラシックで魅力的。当時の風俗が垣間見られる点も非常に興味をそそります。ブルジョワのおうちの子供のために誂えられたと思われるチョコレートボックスです。

ボックスの側面、向かって左上に5ミリほどの傷がありますが、それ以外は大変良好な状態です。大切なメモリアルアイテムだったためでしょうか、紙製品が長くこのようなコンディションで保たれていたことに感動していまいます。

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