ライオンとユニコーンを組み合わせた存在感のある紋章の刺繍、
貴族の女性のために誂えられたホワイトワークのハンカチ
透けるように薄いローン地に素晴らしい紋章と王冠の刺繍、周囲に愛らしい薔薇模様、縁にはハンドのボビンレース、バランシエンヌを飾った婚礼用と思われるホワイトワークの美しいハンカチです。
王冠の刺繍は貴族の持ち物だった証し。王冠の下のエレガントな紋章は、エンブレムを挟んでライオンとユニコーンが向かい合い、そのエンブレムには三つの星
が、さらにその下には三つのナツメヤシと思われる植物(ヨーロッパにおいて、ナツメヤシは「豊穣」の印とされてきました。)と三羽の水鳥が刺繍された興味
深いデザインになっています。特にライオンとユニコーンの刺繍の密度が非常に高く、実際にルーペで覗くと毛並みの一筋一筋が細かにステッチされていること
が分かります。
また、ハンカチの周囲には細かなステッチで刺繍した愛らしい薔薇の刺繍が散りばめられています。ローン地の縁には、まるでリボンをかたどったような透かし
の細工が施され、その内側には様々なフィリングが見られます。縁には、ハンカチの縁の薔薇の刺繍に呼応するかのようにオールドローズの模様を織り出した豪
華なヴァランシエンヌレースがあしらわれています。
特に紋章の繊細なステッチは思わず見とれてしまうほど。その精緻な仕事ぶりに頭が下がる思いです。この時代にしかあり得ない、上品で格調高いハンカチで
す。出来ることなら、店頭でルーペを片手にじっくり実物をご覧いただきたいアイテムです。
生地にごく小さなスポット、ヴァランシエンヌレースに薄いしみがありますが、その他は大変良好な状態です。ご希望の方には額装も承りますのでお気軽にご相談下さい。
商品についてのご質問等は、お気軽にメール・電話・FAXにてお問い合わせください。ホームページに掲載以外の画像もご希望に応じて送らせて頂きます。