ひとつひとつのパーツが結ばれたタティングレース

　タティングレースの起源は一説によると古代エジプトにまで遡る事が出来、16世紀のイタリアで基礎的な技法が出来たといわれています。ボビンのように大がかりな道具を使わずに小さな舟形のタティングシャトル（Sewingのツールのページをご参照下さい。）を使うだけでだけで出来るため、18〜19世紀のイギリスでは貴族の女性の間で大変流行したと伝えられ、タティングシャトルを手にした貴族の女性の肖像画が沢山描かれました。

　タティングレースのパーツひとつひとつを結んで形作ったスクエアなフォルム。アンティークならではの大変興味深い襟です。この襟のように、ひとつひとつ のパーツが結び目でつなぎ合わされているのは、1850年代にフランスの修道女リエゴが現代の編み方を考案する前の古い作り方によるもの。パーツ同士を糸 で結んで組み合わせていくのは、当然時間も手間もかかりますが、その繊細な風合いは、この作り方ならではのものです。コレクションにもおすすめ一点、大変 良好な状態です。

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