速報!今年も南仏プロヴァンスへ

 普段の季節は、大好きなパリの街ですが、こと8月だけは、例外です。なぜなら、アンティークのお店はもちろん、行きつけのレストランも、美味しいケーキ屋さんも、みんなバカンスでいなくなってしまうから...。お店のドアには、「何月何日から何日までお休みです。」という張り紙、そのうえ最後に“Bon,Vacance!”なんて書かれていて、がっかりさせられることが多いのです。年間平均3週間のバカンスが取れるというお国柄、知り合いのアンティークディーラー達も、「今年の夏はアイルランドに行くの!」とか「バカンスはコルシカよ!」と春先からバカンスの話題になると、皆嬉しさを隠せない様子、暑い日本に住む私たちのとっては羨ましいようなお話です

 見渡す限り空とブドウ畑。「思い切り深呼吸したくなる。」プロヴァンスの、そんな爽やかな空気感が伝わりますでしょうか?


 そんな訳で、昨年と同様、また今年の夏も買付けがてら南仏プロヴァンスまで足を伸ばしました。今年は、皆様もお馴染みのキッチンやカントリーのアンティークを扱うクロテッドクリームさんと、プール付のヴィラに滞在し、プールサイドでシャンパンを仲良く乾杯して、束の間のささやかな「プティバカンス」と洒落こんだのでした。

 ヴィラに付いていたプール。ブロンズ色の肌がステイタスというお国柄、皆思い思いに日光浴を楽しみます。夕暮れのプールサイドで飲む冷えたシャンパンは格別 。


 私達の滞在したヴィラは、ワイン「コート・デュ・ローヌ」の産地だけあって、見渡す限りのブドウ畑とラベンダー畑に囲まれた一軒家のオーベルジュ。そこまでの道すがら、いくつも「コート・デュ・ローヌ」の看板が目に付いたところをみると、きっとワイン農家がやっているワインセラーも多いに違いありません。プロヴァンスでよくプラタナスの街道を抜け、ブドウ畑に囲まれたドライブは、普段の日常から離れ、気分を一新してくれました。

 夕食は、ホテルのレストランのテラスにしつらえた戸外のテーブルでいただきます。夜10時頃まで明るい夏のヨーロッパ。その分、お楽しみもいっぱいです。


 でも、何より私が南仏を好きなのは、その爽やかで透明な空気感と開放的な雰囲気でしょうか。街を行き交うマダムたちも、バカンスらしくブロンズ色の肌を誇らしげ露出し、ゴールドのアクセサリーでゴージャスな雰囲気をかもしだしています。そして、南仏といえば、リネンの服。皆何かしら、麻の物を身につけて、夏だけのお洒落を楽しみます。私も、仕事とはいえ、すっかり気分だけはバカンスだった南仏の旅。束の間のお休み気分を味わった後は、秋からのお仕事も頑張らなければ...。

 南仏の街リル・スール・ソルグで見つけたお花屋さん。アンティークのアイアンのベビーベッドを使ったディスプレイが素敵でした