B.B.のバスケット
〜私の夏のお洒落〜

 私の夏のお出かけに欠かせないもの。それは、B.B.のバスケットと呼んでいるハンドバッグの形をしたバスケットです。見た目は、ざっくり編んだシンプルなバスケットなのですが、ハンドバッグのようなデザインと前側についているふた、そして肩からも掛けられるところが特徴です。

 なぜB.B.のバスケットと呼んでいるのかというと、もともと初めてフランスで手に入れた時に、譲ってくれたフランス人のおばさんが、一生懸命「これは、B.B.(ブリジット・バルドー)が持っていたのと同じ形よ。」と説明してくれたことに由来しています。  もう今では、スクリーンはもちろん、そういったショービズの世界から一切離れて、動物愛護に傾倒しているB.Bですが、アンティークの物と関わっていると、たびたびフランス人のアンティークディーラーから、「B.B.はこんな風にこれを使っていたわ。」などと教えられることが多いのです。どうも、フランス人にとっても「B.B.は一時代を築いた」とか「過去の人」という感があるらしく、どことなくその回顧的な口ぶりから、過ぎ去った者への郷愁というか、アンニュイなフランスらしさが感じられます。

 さて、実をいうと私のB.B.のバスケットは、これで二代目。初めてこのバスケットを手に入れたときは、周りのディーラー仲間にも好評で、散々「B.B.と一緒なの。」と自慢して喜んでいたのも束の間。慌て者の私のこと、ある夏の日、お台場での仕事の最中に、大量 の荷物を入れて思わず走ったところ、ハンドルの付け根から「バキッ!」との音が...。あっという間の、あまりの出来事に、ハンドルの付け根が折れた無残なバスケットを前にして、ボー然とするしかなかったのでした。そんな経緯もあって、再び手に入れた二代目B.B.バスケット。一代目とは違い、優しく大事にされて、この夏も活躍してくれそうです。

 ざっくり編んだシンプルなタイプのバスケットが、私のお気に入りです。スミレの造花と朽ちたリボンもその時代らしい雰囲気です。


 夏のお出かけには、帽子とともに必需品です。結構沢山入るのですが、重い物を入れないように要注意!